持ち家の床の張り替えは、戸建住宅であれば施工業者と相談しながら持ち主自身の手で自由に行うことができます。
しかし、マンションに住んでいる場合は床の張り替えをする際には注意が必要です。
なぜかというと、マンションの中には管理規約などでリフォームに関するルールが定められており、
その中で床の張り替え工事に関して制限を設けている可能性があるからです。
多くのマンションでは、騒音が原因による上下階の住人同士のトラブルを防止する目的で、
床の張り替えをする場合には一定の遮音性能を満たす床材を使用することを管理規約の中で定めています。
床の遮音性能にはと軽量衝撃音(LL)と重量衝撃音(LH)の2種類があり、いずれも上階から衝撃打設機という特殊な機械をつかって衝撃音を出し、
下階からその音の大きさを測った後、等級曲線を用いて求めます。
LLとLHはいずれも数値が小さいほど性能に優れており、上階から歩行音や物音が聞こえにくくなります。
近年建設された集合住宅のほとんどはLL-50以上の床材が使用されているため、
床材選びをする場合はこの遮音性能を持つものの中から選べば管理規約による制約をクリアできる可能性が高いです。
しかし、中にはLL-45やLL-40といった、
より性能の高い床材を使用して騒音をわずかに聞こえる程度までシャットアウトするよう求めている集合住宅もあります。
床の張り替え工事を実施する際には、まず最初に管理規約を確認してから、施工業者と相談しましょう。